「1960年生まれ」
2010年12月22日
CHATEAU LATOUR 1960
このワインは私と同じ歳です。
この先はお酒に興味の無い方はごめんなさい。
十数年前に友人に誘われ生まれて初めてワインのオークションに参加しました。購入するつもりは無かったのですがこのボトルが出品された時に思わず手を挙げオークションに参加してしまい、運良く購入する事ができたのです。同じ歳生まれという事で何かが呼んだのでしょう。
日本では還暦のお祝いを大きくする習慣がありますが、欧米は50歳HALF CENTURYを大きく祝うと聞いた事がありこの機会に開けようと決めていました。
その日がやってきたのです!12月19日誕生日当日にオープンしました。
このCHATEAU LATOURはフランスボルドーの五大シャトーの一つに数えられているワインで人気実力を兼ね備えたワインだと思います。
コルクが古くなっていますので奇麗に開かないケースが考えられるので責任を負う意味も込めて自分でオープンにチャレンジしました。
結果は大成功! コルクは途中で折れましたが、最終的にポトルにひとかけらも落とす事無く抜栓できたのです。まず第一関門突破。次はデキャンタして香りです。何と生きているではありませんか。50年振りにボトルの外に出てきた液体は芳醇の香りを器一杯に広げて呼吸を始めました。グラスに注ぎ一口含み口に空気を入れます。口中に香りが広がり鼻の方まで広がってきます。一生に一度の瞬間です。たかがワインに何大げさなとお思いでしょうが、趣味の世界は周りの方から見ると理解できないものかも知れません。
この感動を知る事は舞台に繋がるのではと思っています。一生このお酒を飲まなくても楽しい人生は十分送れると思います。舞台を観なくても楽しい人生は送れると思います。
ですが、この体験は人生の幅が広がるような気がするんです。多くの感動を知る人がより素敵な感動を自分以外に伝えられるような気がします。こじつけかも知れませんがそんなことも思いながら50歳の晩餐を過ごしました。
持ち込みを許可して下さった「二教」のご主人に感謝致します。
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人生五十年とはよく言ったものです。英語圏ではHalf century!とお祝いするのですか、初めて教わりました。ありがとうございます。
これからも精進を続け、空気を含めて初めて薫るワインのように、年を経るにつれ味と香りに秀でた役者さんになってください。
只今はちょっと事情があって夏前からアルコールは御止ですが、次の夏には遅ればせながら私もワインでhalf centuryをお祝いしたいと思います。良いお誕生日をお迎えになられた由、よかったですね。改めてお祝申し上げます。