中村扇雀の公式ブログ

「「江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)」」

2011年1月17日

2011年01月07日08時58分47秒.pdf036.jpgのサムネール画像のサムネール画像江戸川乱歩の原作「人間豹」を歌舞伎に移した新作歌舞伎です。


この作品は染五郎さんの思いの沢山詰まった演目です。その思い語る記者会見の模様は歌舞伎美人のホームページに掲載されていますので、是非ご覧下さい。

http://www.kabuki-bito.jp/news/2010/12/post_103.html

この演目は今回で二回目の上演となります。

私の演じる"お甲"・"お蘭"・"お文"の三役は前回市川春猿さんが演じています。
実際の舞台は拝見できていないのですが、舞台の録画を拝見しました。

春猿さんの魅力が余す事無く発揮されて素敵でした。

←お甲

    ↓お蘭(左:支度部屋 右:ウズメ舞)

2011年01月07日08時58分47秒.pdf040.jpgのサムネール画像のサムネール画像2011年01月07日08時58分47秒.pdf045.jpgのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像

2011年01月07日08時58分47秒.pdf055.jpg私は初演の方々の中に入りましたが、今回は春猿さんとはまた違った自分なりの三役を、演出も兼ねてらっしゃる高麗屋のお兄さんに相談しながら舞台を作りました。

染五郎さんとは「小笠原騒動」「大江戸りびんぐでっど」またコクーン歌舞伎等でゼロからの舞台作りをしていますので気心は知れていますし、高麗屋のお兄さんの女房は初めてさせて頂きましたが、「ヒロちゃんのやりいいようにしなさい。」
とおっしゃって下さり、お兄さんの大きな懐に身を委ねていると言った表現が一番適切かも知れません。

色々なアイデア満載の作品で、この作品を作り上げていく楽しさは古典を演じているときと全く違うわくわくするような感覚を覚えます。僕が出したアイデアもいくつか織り交ぜ前回と又違った物が造形できたと思っています。


古典の演目と違い役者自身が楽しみながら作り上げた物がお客様にお見せできるのも歌舞伎の魅力の一つだと思っています。                    ↑お文

26日の千秋楽までまだ日にちがありますので松竹座へ是非いらして下さい。       撮影 井川 由香
     

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コメント

春猿さんの時は拝見いたしました。扇雀さんの舞台も拝見したいな~・・・。なかなか大阪に行く機会がなく・・・。近いようで遠いですね。新幹線とかも便利なものがあるのに。

古典物と違って、ドラマのようにすんなり入っていけるところが、とても魅力的でした。人間豹がなんとなく哀愁が漂うというか、なんとも切なくなるような・・・。こういったお芝居をまたどんどんやっていただきたいと思います。皆さんが楽しみながら本当に一生懸命つくりあげていらっしゃることが良く伝わってきて、舞台にのめりこむように観てしまいます。

扇雀さん、こんばんは。
11日の夜の部に行きました。
「江戸宵闇妖鉤爪」が観れてうれしかったです。
小学生の時に学校の図書館で江戸川乱歩の本をたくさん夢中で読んでいました。
お芝居を観ていると子供のころ、頭の中で想像していた乱歩の世界を覗いているような不思議な感覚になって見入ってしまいました。
終演後も胸のドキドキがおさまらず、そしてもう一度観たいと思いました。
この事を姉に話しましたら25日の夜の部を一緒に行ってくれる事になりました!!本当にうれしいです。
姉以外にもいろんな方におすすめしましたら、私が尊敬する落語の師匠が旦那様と、職場の同僚も旦那様と行かれるそうです。
職場の同僚は、歌舞伎を観るのは初めてでとても楽しみにしているそうです。

新年早々、楽しい歌舞伎を観れて今年も良い一年になりそうです。扇雀さんや出演の皆様本当にありがとうございます。

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