中村扇雀の公式ブログ

「第三回「若扇会」」

2011年5月 6日

昨日、北九州芸術劇場において弟子の扇一朗が主催致します第三回「若扇会」が無事に終了致しました。

ゴールデンウィーク中にもかかわらず、ご来場下さった全てのお客様にこの場を借りて改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

また多大なご尽力を賜りました北九州市の皆様また共演者の皆様にも心より感謝申し上げます。

多くの方に少しでも歌舞伎の楽しさや醍醐味が伝われば幸いです。

私の演目「鷺娘」ですが、私も舞台で十数年振りに勤めました。
今回は今まで一度も演じた事のない最後に死んでいく「鷺娘」を踊らしていただきました。
この演目は攻めのあとに二段に乗って最後打ち上げて終わる演じ方と今回私が演じました死んでいく演じ方と二通りあります。
今回は一日の番組の最後の演目でしたので派手に二段に乗ってつけを打ち上げたほうが良かったのかもしれないと反省しています。
ただ一度も演じていないやり方を演じてみたかったのが本音です。

この演じ方は長唄さんや鳴り物さんと入念な事前の打ち合わせが必要である事が分かりました。舞踊は音曲にのせて演じる訳ですからこちらの感情や間合いや狙いが演奏者と一つにならないと最後に死ぬ演じ方は思うようにいかないかも知れません。今回のように稽古が前日一回で、立て唄の方は当日ぶっつけ本番ですと最高の物をお見せできたかという悔いは残ります。

結論として私は最後二段に乗って打ち上げたほうが私には合っているかのように思えました。特に打ち出しといってその日の最後の演目となった場合はそうしたいと思います。

ただ昨日終演後ご覧になった方の評判がまずまずでしたので次回もし本興行で演じる機会がありましたら悩むところです。

ただ30分の作品ですが、変化にとんだ演目で是非又踊らしていただきたい気持ちが強くなった演目です。

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コメント

「若扇会」伺いました。
扇一郎様も、故郷に錦を飾られたと存じます。
しかし、実は、私はお詫びしなければならないことがございます。12時開演でしたので、通常の本公演の上演時間から推測して、終演が17時を過ぎることはないだろうと思いまして、17時に劇場を出ないと間に合わないスケジュールで、東京行きフライトを予約しておりまして。。。連獅子が終わった段階で16時40分ぐらい。タクシーで福岡空港まで行ったら、と考えましたが、意外に小倉からは遠いので断念。泣く泣く、後ろ髪を引かれる思いで、帰路についたのでございます。
鷺娘、素晴らしかったと、知り合いの方から伺いました(悔し涙)。
ぜひ、本公演でもいつか演目に入れていただけますと、幸甚です。ひとつ空席を作ってしまいまして、本当に申し訳ございませんでした。

若扇会お疲れさまでした^^
鷺娘は観た事がなかったので踊りのストーリーや、終わり方に二通りあることすら扇雀さんのブログを見るまで知らなかったのですが、踊りも衣装もとっても綺麗でうっとりしました^^

ラストは、正直なところもう一つのパターンの方が良かったかなと思いました。
観たことないので、比べている訳じゃないのですが個人的に派手に終わる方が好きだなぁって思いました。生意気な事を言ってすみません。
北九州まで来てくださってありがとうございました。また博多座でお会い出来る日を楽しみにしてます*^^*

みゅうさん
時間が合わず残念でした。
こちらこそわざわざ北九州まで来ていただいのに申し訳ありませんでした。
鷺娘の開演予定は16時だったのですが大幅に時間がずれ込み終演が17時30分になってしまいました。申し訳ありません。

私も是非本公演で演じたいと思っています。
その時までお待ち下さい。

麻美さん
いつも観劇ありがとうございます。
実は私も今回踊ってみて次回は二段に立って打ち上げの幕切れにしようかなと思っていたところです。
僕の雰囲気は死んでいくより派手に終わったほうがいいのかも知れません。
歌舞伎もこうしていくつかの演出がある事が魅力の一つだと思います。
「藤娘」も僕は舞台上で引き抜きを他の方がやらないところでやっていますのでこれも是非見ていただきたいと思っています。

博多に是非近いうちにお邪魔したいと思っています。
待っていて下さい。

若扇会、拝見いたしました。
お弟子さんたちは、もう少しお稽古頑張って!と思う場面がありましたが、さすが、というか当たり前ですが、扇雀さんの舞踊には、引き込まれました!
最後は観ているこちらも悲しくなってきました。
第一回目の素踊りもとても素敵でしたよ♪
第二回も拝見したいと思っていたのですが、いつの間にか終わってました(苦笑)
また、博多にいらしてくださいね。
来月は、藤十郎さん、翫雀さんを拝見します。

ぷりぷりさん
若扇会にご来場下さり誠にありがとうございます。
皆も通常の興行ではできない役に挑戦してお客様の前でご披露することが、何百回お稽古するよりも身につくものです。
今回の経験を活かして日頃の研鑽を積んでもらいたいと思っています。
やはり見るとやるとでは大違いで簡単ではないのが藝の道だと思います。
これは勿論私自身にも当てはまることですので、これからも自己に厳しくありたいと思っています。

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