「天王洲銀河劇場『G.G.Rグレンギャリー・グレン・ロス』」
2011年6月19日
右が三津五郎のお兄さん左は共演の石丸幹二さんです。
昨晩、三津五郎さん出演の『G.G.Rグレンギャリー・グレン・ロス』を見てきました。
寿(ひさし)兄さん(三津五郎さんのご本名)は30年振りの翻訳劇とのことです。
英語を日本語にしてセリフにすることは、いわゆるスラングとかアンダーグランドの言葉が日本人に通じづらいのが難点とおっしゃってました。
外人なら笑うところが、日本人には理解出来ない部分がありますし、日本人では使わない表現も直訳にしてしまうと違和感が出ることもあります。
約二時間、休憩なしの台詞劇で言葉の戦いというより男性同士のむき出しな感情のぶつけ合いです。それぞれのキャラに納得する部分かありアメリカの病んだ部分の縮図のような世界感でした。
台詞を制覇するのに一ヶ月かかったとおっしゃってました。
特に男性の方に観てほしい舞台かもしれません。
そういえば女優さんが出ていない舞台も珍しいですね。
この作品はピュリッツァー賞を受賞した現代アメリカを代表する劇作家デヴィッド・マメットの原作で邦題『摩天楼を夢見て』という名前で1992年には、アル・パチーノ、ジャック・レモン、ケビン・スペイシーの出演で映画化もされています。
改めて借りてみようと思いますが、やはり日本語のスピードと英語のスピードのテンポが違うので、日本人が演じて日本の土地でそれぞれのキャラをリアルに作る難しさを感じました。
寿さんのお弟子さんの八大君が洋服で現代劇に出演していましたが、舞台に溶けこんで馴染んでいたのが何だか嬉しく感じました。
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さすが、扇雀さん! 気になる舞台、おもしろそうなものは見逃しませんね。
三津五郎さんの現代劇も魅力的ですが、八大さんの洋装っていうのも、なんか想像がつかないですね。
石丸さんは、以前に亀蔵さんが出演された十二夜を観にいったことがあります。その時の感じとはまた違った男らしさがぷんぷんしているのでしょうね。
以前に扇雀さんも、寝坊な豆腐屋で、勘三郎さんや森光子さんと現代劇されたではないですか。あれはとてもおもしろかったので、またあのような現代劇には出演されないのでしょうか?
この舞台はまだ拝見してないのですが。
私は、自分の仕事柄(同時通訳)、翻訳物の舞台を見ると、つい、原文が気になって疲れてしまうことがあります。
しかし、また、あまりの翻訳のうまさに、舞台の仕事はしてないのですが、やられた~、と嫉妬を覚えることもあります。
以前、初演・再演と2回公演のあった、プロデューサーズというミュージカルは、翻訳が見事!ダジャレまで、日本語に合わせていました。基本的に、ダジャレは、発音が似ていて意味の異なる二つの単語を並べて意外性で楽しむわけですから、言語が変わったら、ダジャレにはならないのですが、そこをどうしても訳出したくなるのがプロのさがでして、、、プロデューサーズは役者さんの実力もあって、オリジナルよりいいのではないか、と思ったほどです。
役者さんも、別の分野なのに、あまりに見事な舞台で、嫉妬を感じられるときもあるのでしょうか。
北山さん
東京は色々な舞台が見られて芝居好きの方にはとてもいい街だと改めて気付きました。
芝居の数が多すぎて選ぶのに困ってしまいます。
現代劇ですが、10・11月に現代劇の舞台に立ちます。
詳細は今月中にお知らせしますが、全く僕のイメージからは想像できないシリアスなものになります。
乞うご期待!!
みゅうさん
僕も以前シェイクスピアの「お気に召すまま」のオーランドをやったことがあるのですが、言語を変えての上演は非常に難しい作業です。
その時は小田島雄志さんの翻訳でしたが小田島先生は芝居が大好きでダジャレが大好きな方なので原作の雰囲気を壊さずに韻を踏む日本語の文章を書かれます。ですから普段ご一緒していても3分おきぐらいにダジャレがでます!
勘三郎さんが法界坊をニョーヨークで上演したと時は法界坊だけ一部英語の上演としたため、日本語に精通しているアメリカ人の方が法界坊の台詞を現代のスラングに翻訳して、現役のブロードウェーの役者さんに発音と言い回しを直接教えてもらっての上演でした。
かなりうけていました。
少なくとも舞台の翻訳は舞台に精通し双方の演劇を熟知している方の協力は不可欠です。
プロデューサーズはネイサンレインが大好きでDVDも持っています。
ブロードウェーはどうしてもチケットと行ける時間が合わず、生のネイサンレインは残念ながら観ていないのですが、ニューヨーク・タイムズの中村座の劇評で"勘三郎はネイサンレインに匹敵する役者"と書かれお兄さんが大喜びだったのをよく覚えいます。
皆さんの個性はその方だけのものですから他の役者さんに嫉妬はしませんが、刺激はもらいます。
強いて言えばされる側を目指しています。
扇雀様のコメントで拝見してから、勘三郎丈がネイサン・レインに匹敵すると書かれているNY Timesの記事を読みました。
その勘三郎丈、まさに本日、コクーン歌舞伎の舞台に立たれました。偶然にも、本日、コクーンに伺いましたので、運良く、復帰の感動をいち早く味わうことができました。涙が出ました。
松本での扇雀様との公演も、楽しみにしております。
また、扇雀様は現代劇のシリアスなお役をされるとのこと。歌舞伎だけでなく、さまざまな芸術にアンテナを張っていらっしゃる扇雀様のシリアス物、これは絶対見逃せません!
みゅうさん
コクーンのこと僕も報道で知りました。
順調に復帰に向けての準備が進んでいるようです。
松本公演楽しみです。
9月の話も始めましょう。