中村扇雀の公式ブログ

「4月13日」

2013年4月14日

4月13日祖父・2代目中村鴈治郎の命日です。

歌舞伎座の一部終演後に青山の妙圓寺にて身内だけの法事を執り行いました。
出席者は父夫婦2名と兄家族3名と私の家族4名計9名のみです。

青山の妙圓寺は日蓮宗のお寺さんで祖父の葬儀では先代の御住職が導師を勤めて下さいましたいわば菩提寺です。

13:4:13法事2.jpg

お寺の門をくぐると本堂の右手前に祖父。2代目鴈治郎の追善の碑があります。
「光藝」ていう文字が彫られています。

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祖父の戒名が「光藝院殿春鴈日好大居士」と申しますので、生前の舞台の藝が光るとかけての文字だと思います。

お墓は鎌倉霊園にあるのですが、法事はこちらの妙圓寺でいつもお願いしております。

皆がこの日に揃うことは滅多に無いので、虎之介も舞台に立つことも増えると思いますので男だけでこの碑の前で記念写真を撮りました。

13:4:13法事1.jpg

ご承知とは思いますが、左から甥の中村壱太郎・長男の中村虎之介・父の坂田藤十郎・兄の中村翫雀そして私です。

5代目歌舞伎座杮落しの記念の月に、気持ちも新たに先祖に歌舞伎継承の誓いを立てて参りました。
祖父は昭和58年の4月に亡くなり私はその年の3月に大学を卒業して58年の5月に8歳のとき以来14年ぶりに歌舞伎の舞台に立ちましたので、成人してからは祖父と同じ舞台に立っていません。しかし、最近祖父に似てきたとおっしゃる方が増えて来ました。直接教えを受けたことがない祖父に似てくるというのも、歌舞伎の伝統の不思議ではないでしょうか。
名人と呼ばれた祖父に似てきたといわれることは嬉しいことですが、まだまだ祖父の芸域には遠く長い道が続きます。

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コメント

いいお写真ですね。

皆さんがおそろいなんて、本当に貴重なお写真ありがとうございます。

お墓参りをすると、なんとなく清々しい気分になりませんか。私も中々行く事がないのですが・・遠方なので・・・。行けたときには、ゆっくりとご先祖様とお話をしているような気持ちで参ってきます。

Kさん

確かに落ち着くんですよね。お墓参り好きなんです。ご先祖様あっての自分ですから。

脈々と受け継がれる成駒屋の芸の伝承
2代目鴈治郎さまの追善の碑の前で
皆さまお揃いの写真に
近松座がまた観たい!!との思いが込み上げてきます


「光藝院殿春鴈日好大居士」
とても良い御戒名ですね

たまねぎさん

素敵な戒名です。俳号が春虎といい、本名が林好雄でしたので、春と虎の二文字が入っています。寅年の春生まれでした。虎之介も寅年ですので虎の字をお祖父さんにちなんで使いました。

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