「好きな役"るん"」
2013年12月31日
今年を締めくくる役は初役で「ぢいさんばあさん」の"るん"
昭和の歌舞伎の中でも上演頻度の高い人気作品「ぢいさんばあさん」ですので、"るん"は当然今迄数多くの先輩が務めてきた役です。
その初演は東西同時上演の競演となり、東京歌舞伎座の伊織が、今回の伊織を務める中車さんの祖父初世市川猿翁さんで大阪の初演のるんは私の祖父2代目鴈治郎が務めていました。
奇しくもその孫どうしが今回共演することになったのはよくよくの縁だと思っています。
今回襲名披露の九代目中車さん即ち香川照之さんは私の5歳年下で、歌舞伎デビュー前からの友人ですので、以前から今回の共演を楽しみにしていました。
照之さんの歌舞伎デビューを心から応援していた勘三郎さんが他界して、そばに居た私が顔見世の襲名披露で共演でき、ノリアキさん(勘三郎さん)に少し恩返しができた気がします。
3月に一足先に照之さんは伊織を演じて「ぢいさんばあさん」デビューをしていたので、その舞台記録映像は拝見しました。
今回の上演にあたり、11月の国立劇場出演中にまず最初の打ち合わせをして3日間の稽古に臨みました。
結論から言うと、この役が大好きになったことと、初日から27日間公演で2人はどんどん距離感が縮まり本物の夫婦の近づいていった気がします。
12月の後半になると、幕が下りると「ああ、いい芝居だ」と照之さんがつぶやくようになりました。
同じ気持でしたので、「よく書けているね」と返します。
自己満足かもしれませんが、2人が気持ちを共有できたことが何よりも感激した瞬間でした。
照之さんは歌舞伎の舞台に立ってまだ2年にもなりません。しかし、俳優としてのキャリアは皆さんご存知のとおりですから、これからは歌舞伎の基礎である日本舞踊や長唄・義太夫等の音曲を稽古始めたとのことですので、多くの歌舞伎の経験を積み、歌舞伎独自のテクニックを身につけていって欲しいと思っています。
この「ぢいさんばあさん」の"るん"の役は最初に言いましたとおり数多くの先輩方が務められましたが、皆様とはまた違った"るん"を今回私は良き伴侶に巡りあい、自分なりの"るん"を作り上げられたのではないかと思っています。そして大好きな役に加わりました。
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あけましておめでとうございます！！
昨年末は南座にて「ぢいさんばあさん」を拝見させて頂きました、以前より一度見たかった演目でしたので楽しみにしておりました。
当日、るんさんが出てこられた時、以前扇雀さんのブログで、るんさんのお着物の”つけ”部分を変更されたと書かれておられたのを思い出し「あ〜ホントに変わっている、しかも可愛らしい扇雀さんのるんさんにぴったりでとても素敵だなぁ」とちょっと見とれてしまいました。
ぢいさんばあさん、もう本当に面白く（時に涙）美しく、素敵なご夫婦にほっこり致しました。
るんさんがそれはそれは素敵で、わたしもるんさんが大好きになりました、ありがとうございました。
それでは、今年も扇雀さんのご活躍、楽しみにしております。
えりさん
おめでとうございます。"るん"に共感して頂きありがとうございます。今年も色々な役に挑戦していこうと思っていますので楽しみにして下さい。
あけましておめでとうございます。顔見世は前半で見せていただきました、ブロ
グで色々書いて頂くと予習？事前に勉強させていただいて、この衣裳はこうこう、
なるほど、と、るんさん素敵でした。扇雀さんの衣裳への拘り、センスも好きです
し、どの年代のるんさんも美しかったです、タキシードもお似合いですね！年始に
歌舞伎座行きますよ、乗合船、各役者さんの個性の見せどころという感じで面白そ
うな演目です。この大事な年始の歌舞伎座、お父様の舞台も楽しみです。２月は千
秋楽狙ってお伺い予定です。
tamさん
明けましておめでとうございます。九段目の小浪を福助さんの休演により務めることとなりましたが、父との共演が毎日刺激的で藝を吸い取っている感覚です。
遅くてすみません。
東京から中車さんの応援で
うかがいましたが、
中車さんを気遣って合わせて
芝居なさってる「るん」さんの
雰囲気に、「ああ、この人は
芯から優しい心の方なんだな～」と
気持ちがほっこりしました。
大好きな役者さんになりました。
大変遅いコメントで失礼いたしました。
歌舞伎ファンさん
思い出の作品ですから遅くても結構です。照之さんの役者としての器量が素晴らしく楽しい1ヶ月でした。再演したいと思っています。