「七月松竹座公演」
2014年7月25日
1年振りに松竹座に戻って来ました。
今年は杮落し公演の為お正月が歌舞伎座出演となり、久し振りの松竹座出演となりました。
まずは恒例の船乗り込みです。
炎天下の中82歳の父も参加して盛大に道頓堀川を運航しました。
同船した時蔵さんと国生君です。
松竹座手前戎橋の下で全船勢揃いして頭取の狂言披露が行われます。
今回の出演演目は昼の部「女夫狐」の千枝狐
久し振りに兄翫雀との舞踊での共演となりました。
常磐津の35分の作品ですが、義経千本桜の四の切を夫婦の狐のに替え舞踊仕立てにしたものです。初めて努めましたが、物語性もあり楽しい作品でもっと頻繁に上演されてもいいのではと思っています。幕外の引込みも派手ですし中幕として充分お客様に楽しんで頂ける演目だと思っています。
是非再演したいですね。
そして昨年11月に引き続き「沼津」のお米
父の十兵衛に兄の平作と昨年と配役は同じですが、劇場のサイズが国立劇場から松竹座に変わり、演目には丁度いい大きさになったのではないかと思います。
平作の家も「小そうて目に入らなんだ。」と十兵衛が云うくらいですからコンパクトな方がリアルです。
今回2回目のお米となりますが、やはり前回通し狂言で上演したことが良かったのか、さわりを演っていても旦那である志津馬が怪我をした状況や敵討に至る発端を目で見ているので感情の入り方も深くなったかもしれません。
お米は元・瀬川という名前で勤めに出ていた廓の女性であることを滲みだすこと、また敵討のためにギリギリの生活をしていることそして親子の愛情を強く前面に押し出すことが大事なポイントとして務めています。
義太夫狂言は竹本との息の合わせ方、気持ちを同期させることが何よりも大切であるということを今回も痛切に感じました。
文楽では住大夫のお師匠に続いて源大夫のお師匠さんも引退され寂しい限りです。
お二方にはお稽古をして頂いた経験があるので残念でなりません。
ただ、舞台に立たれなくとも、お稽古は今後またご無理のない範囲で機会があれば願いしたいと思っています。
永い年月お疲れ様でございました。
今月のお米の写真です。
写真提供:松竹座
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17日のお昼の部と27日の夜の部を拝見致しました。
[女夫狐]は、テンポがあってとても楽しく拝見。
[沼津]のお米さんは、心に響くものがあり、思わず涙してしまいました。
また近いうちに松竹座か南座で扇雀さんの舞台を
拝見出来ます事を楽しみにしています。
マンゴープリンさん
観劇ありがとうございました。次回は12月の南座そして来年1月2月は兄の四代目鴈治郎襲名興行ですので、楽しみにしていて下さい。もしもご都合が付けば8月の「恐怖時代」ご覧下さい。
暑い、暑い関西での1ヵ月お疲れ様でした。
船乗り込みをすごく楽しみにしていたのですが、前日に体調を崩し、高熱になってしまい見に行くことができななかたので、こちらで船乗り込みの写真を拝見できて嬉しく思っております。
6日に昼の部を観て、女夫狐の衣装の艶やかさや踊りの華やかさに次に昼の部を観る千秋楽まで待てずに、次の週に母と幕見をしました。衣装を着けた状態で垣根を飛び越えたりするのは大変ではなかったですか?私だったらトランポリンがあっても飛び越えられないかも・・・と思ってしまいました。
沼津は何度も観たことがありますが、昨年の11月に通し狂言で観たこともり、今まで以上に物語の中に吸い込まれるように見入ってしまいました。
母が「扇雀さんのお米ちゃんはすごく色気があったなぁ」と帰りの電車の中でずっと言ってました。
いつか扇雀さんの十兵衛も観てみたいです。
あいさん
7月は暑い1ヶ月でした。初めての「女夫狐」も物語性やケレンもあり楽しい作品ですね。勿論早く十兵衛は演じてみたい役です。いつも観劇ありがとうございます。