2014年12月記事一覧
「83歳誕生日」
2014年12月31日
大晦日は父、坂田藤十郎の誕生日です。
毎年家族が集まりお祝いを致します。
まだまだ元気で現役で舞台を努めてくれていることに感謝しています。
皆様良い年をお迎え下さい。
今年も一年ありがとうございました。
「仕事納め」
2014年12月31日
29日の稽古をもって今年全ての仕事が終わりました。
来月は対面の十郎と封印切の梅川の2役です。
十郎は十数年振りで努めます。
役者のオーラが物を言う役ですが、敵に会いに来るという腹が基本です。
そして、様式美に満ちた一幕で最も歌舞伎らしい演目の一つです。
曽我物狂言は初春の演目の定番でした。
それに習い兄の襲名のお祝いに華を添えます。
決まり決まりの形の美しさやそれぞれの役の華を見て頂けたらと思います。
歌舞伎役者の座頭や二枚目・三枚目・立女形・若女形・敵役等々をすべてが登場する華やかな一幕です。
感情よりも視角で楽しんで頂きたい一幕です。
封印切の梅川は何度務めたかわかりません。忠兵衛も150回以上演じています。
玩辞楼十二曲の中でも一番出演している演目です。
梅川は薄幸な女性ですので変に華やかではいけないのですが、悲恋のヒーローとしての美しさが必要だと思います。そして、死んでいくことに喜びを感じる運命の儚さがお客様に伝わればと思っています。
忠兵衛は鴈治郎家には最も大切な役の1つです。
兄の襲名披露の第一弾ですので、全身全霊でぶつかると思います。
皆様楽しみにしていて下さい。
今年一年のすべての仕事を納めました。
少しホッとしていますが、こんな時風邪を引くんです。
「船乗り込み!」
2014年12月31日
寒風吹きつける中真冬の船乗り込みを父を除く一門みんなで決行しました。
寒さの中大勢のファンの方がお集まり下さり、兄の四代目中村鴈治郎の襲名を祝って下さいました。心より御礼申し上げます。
この日から兄は中村鴈治郎を名乗る事になります。
祖父の名前のイメージが強い名前ですのでぐっと若返った感じがします。
この名前は曽祖父の初代が一代で大名跡に築き上げた名前ですので上方和事の頂点のなまえです。
兄の双肩に上方歌舞伎の未来がかかっています。
勿論僕自身も同じ気持ち年明けから舞台に臨む覚悟です。
寒風の中そんな事を感じながら皆様へ手を振っていました。
責任重大です。
寒い中皆さん有難うございました!
「2015卓上カレンダー」
2014年12月27日
GOODSのページに紹介していますが、卓上カレンダーを販売しています。
若干数まだございますのでご希望の方はお問い合わせ下さい。
お問い合せは下記までお願い致します。
「「船乗り込み」のご案内」
2014年12月27日
明日の12月28日(日)13時より兄の四代目中村鴈治郎襲名記念の「船乗り込み」が執り行われます。
13時00分大阪本町橋船着場より出航して
13時30分にとんぼりリバーウォークに到着致します。
13時45分大阪松竹座前にて式典が開催されます。
勿論私も長男虎之介も乗船致しますので皆さん是非足をお運び下さり兄の門出を共に祝って下さい。
兄は明日から正式に四代目中村鴈治郎を名乗ります。
「南座顔見世千穐楽」
2014年12月27日
今年一年を締めくくる南座顔見世興行も千穐楽を迎えました。
ご観劇下さいました皆様に心より御礼申し上げます。
2度目となりました「藤十郎の恋」も多くのご意見ご感想を頂きまして、前回から変えたいくつかの点で成果が上がったのではないかと思っています。
まだいくつか演出を変える余地はあるのではないかと思っているので、再演を重ねて一歩でも初代中村鴈治郎に近づけたらと思っています。
今公演ではインフルエンザでの休演もあり、また片岡我當兄さんが最後の2日間休演され、来月松竹座公演もお休みされる事となりました。1日も早いご回復をお祈り申し上げます。来年1年間の兄の襲名公演に向けて体調管理を今まで以上に注意しなくてはと気を引き締めています。
この神社は南座4階屋上の西側に設置されています。関係者の皆さんが随時お参りしておりますが私も最後にこちらでお参りし、客席2階ロービーの曽祖父初代中村鴈治郎のブロンズ像に触れて挨拶をして南座を後にしました。
明日からは正月公演の稽古がすぐに始まります。
「休演のお知らせ」
2014年12月22日
歌舞伎美人にも掲載されていますが、甥の壱太郎がインフルエンザの為にお医者様の判断で南座千穐楽迄休演となってしまいました。皆様に多大なご迷惑をおかけしました事、この場をお借りいたしましてお詫び申し上げます。
「舞台中継」
2014年12月22日
「藤十郎の恋」の舞台中継が決まり収録を致しました。
放送は教育テレビ「にっぽんの芸能」
平成27年1月16日(金)22:00~22:58
平成27年1月23日(金)12:00~12:58
の予定です。
皆様是非ご覧下さい。
また27年1月2日には大阪松竹座の初日舞台も生中継がございますので合わせてご覧下さい。
「顔見世興行舞台写真入りパンフレット」
2014年12月21日
今月の舞台写真掲載のパンフレットが販売開始となりました。
私がお名前を書いてサインをしたものをご希望の方に販売いたします。
一部¥2,500(送料・消費税込み)
ご希望の方はお名前ご住所を明記のうえ下記のアドレスに部数を添えてお申し込み下さい。
入金方法を折り返しお知らせします。入金確認後に郵送させて頂きます。
ご応募お待ちしています。
締め切りは26日千穐楽正午(12時)とさせて頂きます
「12月19日誕生日」
2014年12月20日
今年も誕生日を迎えました。54歳。
楽屋もデコレートしてます。
寿司ケーキや舞台姿ケーキや和菓子ケーキや色々たくさん頂きました。
ありがとうございます。
来年は兄の四代目中村鴈治郎襲名ですのでまた一年がんばります。
お祝いして下さった皆様、誠にありがとうございました!!
「南座舞台写真」
2014年12月12日
「藤十郎の恋」坂田藤十郎「仮名手本忠臣蔵九段目」大星力弥「鳥辺山心中」坂田市之助
今年は何故か立役3題で不思議な感じです。顔見世で女形をしないのは何年振りか判りませんが、先々立役が増えていく前兆かな、などと思ったりもしていますが女形をやめたわけではございません!
「藤十郎の恋」坂田藤十郎
曽祖父初代鴈治郎はリアルを求める役者だったと聞いています。
その初代さんが菊池寛の小説が出るやいなや舞台にかけ大当たりを取った狂言です。
曽祖父59歳の時に初演した作品ですが、5代目中村歌右衛門になれなかったので坂田藤十郎になりたい気持ちが芽生えていた時の小説発表でしたので、飛びついたのではないかと思っています。ですから力の入れようは大変なものだったのではないでしょうか。
藝のために嘘の恋を仕掛けたと芸談に残っていたものを戯曲化したのですが、藤十郎を務めるのが2回目の今回は坂田藤十郎の人としての苦悩や葛藤をリアルに出そうと目標を立てました。それには以前ブログにも書きましたが長谷川一夫さんの映画「藤十郎の恋」とても役に立ちました。「何の心配なことがあるものか。藤十郎の芸の人気におなご一人の命などで傷は付けられん」という最後の方の台詞は、長谷川一夫さんの言い回しを参考にしています。全編を通して藤十郎が何を考え、何を感じ、どう心が動いていったか。皆様に伝わればいいと願っています。
最初の熨斗目の衣裳も以前お話ししましたが、長谷川一夫さんの衣裳を参考にしましたが成功だったと思っています。
「家庭画報1月号」
2014年12月12日
今発売中の家庭画報1月号に兄翫雀の四代目中村鴈治郎襲名の特集ページが掲載されていますので、ぜひご覧ください。
私も出てます。
「哲明さん三回忌」
2014年12月12日
12月5日
はや2年の年が過ぎ哲明(のりあき)さんの三回忌を迎えました。
楽屋の脇机です。
亡くなった年の花見の写真。笑っているのにどこか寂しそうに見えるのは気のせいかなと思ったりもしますが、まだいつでも会える気がしています。
この写真を持ち歩き三回忌の夜は献杯ですが、僕は今だに乾杯と云うようにしています。
「顔見世の恒例」
2014年12月12日
今年を締めくくる京都南座吉例顔見世興行が幕を開け、毎年楽屋にいただく恒例のクリスマスツリーが届きました。
ありがとうございます!
本物の樅の木で飾り付けはこちらでします。いつも付人の美由紀ちゃんがしてくれるのですが、これをしていると皆に今年もだねと声を掛けられるそうです。
楽屋の位置は四条大橋側の4階でブラインド・カーテンを開けていますので、もしかしたら四条大橋から見えるかもしれません!