「「嫗山姥」」
2015年2月11日
昨日中日を迎えました。
初役で務めている「嫗山姥」の"荻野屋八重桐"は父が演れば演るほど楽しいと言っていたのがよく理解できる役です。
昭和58年に今回の演出を父が初演して以来今回の演出ではどなたも上演していません。
当時の演出は武智鉄二先生で振り付けは武智夫人の川口秀子先生でした。
この演目を務めていると歌舞伎は音楽劇だなと痛感します。お客様がそのリズムというか音に乗ってきていただくことが重要なので、義太夫との息がどれだけ合うかも大切になってきます。回を重ねるごとに義太夫さんとの息がどれだけ合うかが内容の充実に繋がっていく大きなポイントになっています。
この演目は65分の中に色々な要素が含まれていて変化に富み、またお客様に笑って頂ける部分もあり、そして最後は立回りも有りと歌舞伎独特の要素が満載です。立回りは立師と呼ばれる役者さんが手順を付けるのですが、今回は弟子の扇一朗が良い手を付けてくれたので、私が微調整をしましたが良い流れだと思っています。
これが面白く無いと歌舞伎そのものが面白く無いに繋がるような気がしています。
歌舞伎は本当に幅の広い演劇ですのでこの演目が代表的という意味ではありませんが、他の演劇にはない歌舞伎独自の醍醐味が多く含まれているという意味です。
25日迄連日休みなく上演していますので是非松竹座にいらして下さい。
公演のお問い合せは下記までメールにてお願い致します。
舞台面です。
写真提供:松竹座
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初めてコメントします。おじゃまします。
この演目観たことないのですが、
扇雀さんの二本隈(って言うのでしょうか…)
初めて拝見しました!
女性役なのに男っぽくて凛々しくて不思議!
かっこいい!と言ったらいいのか、
綺麗!と言ったらいいのか、誉め言葉に迷う感じです。
不思議なお話なんでしょうね!
扇雀さんのブログは綺麗な舞台写真を載せてくれるので
観劇に行けなかった月も観た気分が味わえて嬉しいです!
そして演目や演技に対して真面目に書いてくださるので
とっても歌舞伎のお勉強になります!ありがとうございます。
noriさん
コメントありがとうございます!
嫗山姥は坂田金時のお母さんの話しなんです。
あの隈取りした人が後々産むのが金時。すなわち金太郎です。