中村扇雀の公式ブログ

「再び「曽根崎心中」」

2015年2月14日

舞台が休みの雅行(勘九郎さん)君が一昨日松竹座を観に来てくれました。
目的は「曽根崎心中」です。
勿論他の演目も観てはいますが「曽根崎心中」は観たことがないのでということで大阪まで来てくれました。一世一代と銘打っつ2回目ですので恐らく今回が父の"お初"最後の可能性が高いのでそれもあると思います。

しかしそれだけではなく僕が強く誘ったのです。
この作品は以前にも書いていますが、父が1300回以上演じている役ですので他の方が手がけないも頷けます。専売特許というのでしょうか。
その中で私と甥の壱太郎はこの"お初"を今までに務めています。

この先の「曽根崎心中」を考えた上で、父が1300回以上演じたこの作品は宇野信夫脚色で原作とは決定的に違う部分があります。それは叔父の"久右衛門"を創作したことです。
近松門左衛門の原作には叔父の"久右衛門"は登場しません。
宇野先生の脚本ですと95分上演時間がかかります。しかし、原作通りに上演すると70分ぐらいになると考えています。
甥の壱太郎が既に演じていますのでこの宇野信夫脚色を継承してもらい、私は近松門左衛門の原作に基づく作品を創りなおしたいと常々考えていました。

その相手役に雅行君をと思っているのです。
終演後一緒に飲みながら彼の感想を聞くとともに色々な構想を提案し"徳兵衛"についてそしてこの作品と今の演出についてかなり深く長時間話し込みました。

遠くない将来の上演を是非実現させたいと思っています。

"お初"はホームページの表紙にしている役ですから。

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コメント

なんて楽しみなことでしょうと
松竹座に向かう列車の中で拝見しています

壱太郎君のお初は
近松座で拝見しました

扇雀さんが作られる原作に忠実な「曽根崎心中」
徳兵衛が、勘九郎さん

勘三郎さんとのご夫婦が好きだった私は
新しい楽しみが増えました

近い将来…大阪平成中村座で
もし、拝見できたら…

なんて考えるとワクワクしてきます

たまねぎさん

夢は持たないと実現しませんからね!

こんばんは。12日の夜の部拝見致しました。扇雀さんの今回のお役とても嫌みな役ですが、とても大切なお役で何でもそつなくこなされる扇雀さんに感動です。勘九郎さん来られてましたね。扇雀さんのお初に勘九郎さんの徳兵衛1日も早く実現して頂き舞台で拝見したいです。私は他にも扇雀さんと勘九郎さんでやって頂きたい演目があります。いつの日かその舞台を拝見したいです。遅くなりましたが18日昼の部お伺いさせて頂きます。とても、とても楽しみです。
ひざの具合はいかがですか。まだまだ厳しい寒さが続いて
おります。お身体大切になさってくださいませ。


ゆかりさん

九平次は演るとは思ってもいませんでしたが少しでも襲名が盛り上がればと思っています。
勘九郎君とは色々と話しました。また新しいものが生まれると思います。

(書くのが大変遅くなりましたが・・・)
21日夜の部を拝見しました。本当に憎らしいお役で(笑)、でも話の中では大事な人物ですね。この演目を見に行ってよかったと思いました。
新しい曽根崎心中、是非実現してください。できれば、関西で上演してもらえればなぁと思います。楽しみにしております。

さるさん

九平次さんは悪気はなかったんでしょうね。2人が心中するとまでは思っていなかったのでしょう。6月の博多座では中車さんが務めることになりました。どんな九平次を見せてくれるか私も楽しみです。是非そちらも観に来て下さい!

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