2015年6月記事一覧
「博多の1ヶ月そして初日」
2015年6月30日
一年半振りの博多の1ヶ月はあっという間に過ぎてしまいました。
「播州皿屋敷」は40分という短い狂言ですが、吊るされ井戸に落とされそしてずぶ濡れになり再び幽霊となって現れるという一瞬の気の緩みで怪我にも繋がる演目ですので、私自身は勿論周りで手伝ってくれる全員の集中力が必要になってきますのであっという間に演目が終わってしまう感覚です。
また「ぢいさんばあさん」は照之(中車)さんと2回目となり以前以上に気持ちがストレートにお互い伝わった気が致します。役に集中してストレートに入り込むと時間が感じられなくなります。この演目も1時間20分程の演目ですが化粧のし変えなども忙しく一気に時間が過ぎる感じですので時間が短く感じます。
それに加え博多は食が美味しく(注:博多もです。他の街も美味しいところは沢山あります)
飲食店は1ヶ月では回りきれないくらい好きなお店があるんです。終演後も時間の過ぎるのが早く直ぐに翌朝となりとにかく短く感じた1ヶ月でした。
博多座初めて出演した杮落し公演から、16年が過ぎその間いろいろな方との出会いもあり歌舞伎をお待ち頂いていることを何よりも嬉しく思っています。
ただ、歌舞伎の定期公演が年に2回となっているのが少し寂しい気が致します。
今だに歌舞伎は敷居が高いというお話を随分耳にいたします。
今回の公演でも初めて歌舞伎をご覧になる方を沢山劇場にご案内いたしましたが、まだまだもっと多くの方に劇場にいらして頂きたいと願っています。
勿論舞台の内容が魅力あることは必要ですが、宣伝というかもっと身近な娯楽であるということと、芸術としての魅力もあることを広く知っていただきたいと願っています。
歌舞伎には笑いも涙もあるということを広く知って頂きたいです!
船乗り込みは中車さんと松江さんと同船
この時の足袋です!
"KRUG"と金色で刺繍してあります。
シャンパンの"KRUG"ですが、幼馴染の作曲家千住明さんの紹介で"KRUG LOVER"の集まりに参加していますが、世界で一足の刺繍入り足袋をプレゼントして頂きました。
歌舞伎の舞台では履けないので、こういったイベントの時に履いています。
周囲からは見えませんが何だか楽しいんです。
公演中に8月のスチール撮影
「祇園恋づくし」大津屋次郎八役の撮影です。
とにかく喜劇です。暑気払いに歌舞伎座に笑いを求めていらして下さい。
亡くなった勘三郎の兄貴と父のために書き下ろされた喜劇を私と勘九郎・七之助兄弟で引き継ぎます!ご期待ください!
そして6/25父の"お初"1400回のカーテンコール
梅玉兄さんと芦塚博多座社長からの花束贈呈とご挨拶です。
藤十郎・新鴈治郎そして私の一門や衣裳さん床山さんたち皆の合同の食事会。
博多リバレインのイタリアンを貸しきっての宴会
ピッツェリア ナオさんありがとうございました。]
博多駅の9・10FくうてんのMYMOM一木庵に父の「葛の葉」の書が掛けて有ります。
以前からの友人でオーナーの末次敏郎さんが開店に際し博多座杮落しの際の父の「葛の葉」の書を入手していてお店にディスプレイしてくれています。是非博多の皆さん水炊きも美味しいですし、25時迄バーとしても素敵です!是非皆さん是非いらして下さい!
その他にも博多は大好きなお店が沢山あります。
いつもお世話になっている
河庄さん味見さんペルケノーさんよしおかさんMONDOさん和田門さん一木庵さん花穂さん
等々まだまだ沢山のお店でお世話になりました。
1ヶ月ありがとうございました!
帰りの飛行機からの再び富士山です。
そして3日のインターバルで6/30「連獅子」で初日が開き7/31迄の長期の巡業が始まりました。
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/jyungyou/2015/06/post_51.html
「お初1400回そして博多座千穐楽。」
2015年6月27日
博多座公演が千穐楽を迎えました。
博多の皆様1ヶ月ありがとうございました。
ご来場また多くの方のご厚情に感謝致します。
心より御礼申し上げます。
大好きな博多公演が終わってしまい寂しい気持ちでいっぱいです。
出来れば毎年必ずお邪魔したい街です。
是非歌舞伎公演を増やして欲しいと切に願っています!
さて千穐楽を迎えるその前日25日、父の藤十郎が「曽根崎心中」の"お初"を初演以来62年かけて1400回を数えました。
想像もできない数ですがこの記録は歌舞伎では後に続く者は恐らくいないと思います。
その「曽根崎心中」終演後父の楽屋前にてサプライズで記念のケーキをプレゼント致しました。
昨年一世一代と銘打って歌舞伎座で記者会見をしてから三公演目ですから底知れぬパワーには身内の私も驚くばかりです。
役者と言うのは終わりがないとつくづく感じます。
多くの方にお祝いいただき心から御礼申し上げます。
この父の曽根崎心中でもう一度徳兵衛をやっておきたかった気持ちは強いです。
この曽根崎心中の"お初"の芸は私と壱太郎で是非引き継ぎたいと思っていますが、私自身は今迄幾度と無く言っておりますが、近松門左衛門の原作通り叔父の久右衛門を出さない演出を考えています。
父にもその演出での「曽根崎心中」を見てもらいたいものです。でも譲る気は全くないと思いますのでいつの機会かに是非ということにしておきましよう(笑)。
「「萬年無疆」」
2015年6月22日
「萬年無疆」
まんねんむきょう
と読みますが、「ぢいさんばあさん」の37年後の場面で床の間にかかっている軸に書いてある文字です。
上手側のお客様には見えないかもしれませんが
中国春秋時代の青銅器の銘文などにも見られる定型文で、「末永く永遠に続くこと」を願った表現だそうです。
夫婦の愛が永遠に続くようにという意味合いで掛けてあると思います。
この軸の前に立った瞬間に改めて旦那様の顔を思い浮かべていますのでお互い顔を気づいた時の思いがなお一層増してくるのです。
「博多座舞台写真入りパンフレット販売」
2015年6月22日
博多座の四代目中村鴈治郎襲名公演の舞台写真掲載のプログラムが販売となりますので、私がお名前を書いてサインしたものをごご郵送致します。
一部¥2,300(送料・消費税込み)
尚、劇場で受け渡しご希望の方はご来場になる前にメールにてお知らせ頂ければ定価にてお渡し致します。
ご希望の方はお名前ご住所を明記のうえ
下記のアドレスに部数を添えてお申し込み下さい。
入金方法を折り返しお知らせします。入金確認後に郵送させて頂きます。
ご応募お待ちしています。
締め切りは26日千穐楽正午(12時)とさせて頂きます
「博多座舞台写真」
2015年6月22日
ブログサボっていてすいません(^_^;)
一年半振りの博多座公演!
四代目中村鴈治郎襲名披露で久し振りに大好きな博多に来ました。
昼の部では久し振りの「播州皿屋敷」で吊るされ、叩かれ博多座のお客様は驚きの目でご覧になっていますが、歌舞伎の幅の広さを博多のお客様に知っていただくには面白い演目かなと思っています。
中車さんとは一年半振りの「ぢいさんばあさん」
前回も色々と相談しながら作り上げていったので今回はぶっつけ本番でも大丈夫なぐらい信頼できています。