中村扇雀の公式ブログ

「日日是好日」

2018年3月24日

日日是好日のカテゴリーを追加しました。
昨年亡くなられた敬愛していたアートディレクターの長友啓典さんのブログ『日々@好日』
が大好きでした。先日一周忌を迎えました。その模倣です。
浩ちゃんならええわやってやと言ってもらえるような気が勝手にしています。

3月8日
下北沢ザ・スズナリ
「毒おんな」椿組2018年春公演
久し振りのスズナリに心躍りました。新宿ゴールデン街の"くらくら"からのご縁で椿組の公演に。主催者の外波山文明さんは気さくな愛すべき演劇人で飲み屋の親父さん。舞台にも人柄が溢れています。主演はキョンキョンこと小泉今日子さん。スズナリの空間に見事にマッチして完璧な毒婦。何よりも舞台にあるリアリティ感が心地よく嫌味なく現実の事件の進行を覗き見ている臨場感は最高に楽しめました。終演後一言お疲れ様を云い恵比寿の"翁"で大好きな蕎麦そしてゴールデン街の"くらくら"で外波山氏に会いに。
哲明さんの番号を引き継いだバーボンのボトルで乾杯。芝居、美味、美酒。これ以上は望めません。

ここに掲載するこの公演のチラシが黒田征太郎さんのてによるもので、亡くなった長友啓典と長年K2という会社をお二人でなさっていた方で私も大好きな方なのです。これも何かの縁のような気がします。

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3日21日
よみうり大手町ホール
「東海道四谷怪談」
砂岡事務所プロデュース
スズナリの座席に置かれた多くのパフレットの中にこの公演のチラシが入っていました。
花組芝居の加納幸和さんの脚本と劇団鹿殺しの丸尾丸一郎さんの演出がどうしても気になり初めてeプラスでチケット申し込んでファミリーマートで受取公演に出向きました。
生憎の雨の中大手町の読売新聞本社に足を踏み入れるとそこには読売ジャイアンツの大きな垂れ幕が下がり、ジャイアンツファンの私としては聖地に来た気分をまず味わいました。
そして驚いたのが客層です。東海道四谷怪談なのに年齢層が若い。コクーン歌舞伎で私がお岩様を演らして貰ったときと比べると雲泥の差にまず驚く。アイドルのコンサートのような客層で男性率は極端に低い。この時点で嫌な予感がしたのですが、幕が開いてその予感が外れたことにかすかな喜びと次に嬉しさがこみ上げてきました。それは南北の書いた四谷怪談がスピーディーに展開されていきます。加納さんの脚本なので原作の言葉がきちっと残っています。塩谷浪人とか高師直とかの言葉そのままなので周囲の若いお客様はおそらく仮名手本忠臣蔵を見たこと無い方ばかりに思われるのでどう理解しているのが不安に思いつつも舞台に集中。宅悦役の植本純米(潤改め)とかつて仕事をしたことがあるので彼の出演も足を運ぶ要因ではあったのですが、完全に鶴屋南北でした。和装と洋装のふたパターンありこの日は和装公演でしたが、洋装の公演に思いが行ってしまいます。刀等の小道具はどう扱うのだろう。髪すきの時の髪形は?色々思っいるうちにふとシェイクスピアに思いが移り、ジーパンにTシャツのハムレットがあるのだから歌舞伎座で現代の扮装で古典の演目は出来るのかも、等と妄想したりもしてました。とにかく夢の場も与茂七の仇討ちも三角屋敷も地獄宿も全て込みで2時間15分に収まっていて現代のギャグ(なだぎ武さん)ありで物凄い刺激になりました。木下歌舞伎の場合は完コピをしてから作品に取り組むのですが皆さんはどうしていたのか。そして何より全員が男性。即ち女形なんです。お袖の"白瀬裕大"さん特に素敵でした。皆さん役者以外の活動をしてらっしゃるようなので客層を理解できましたが、このお客様が歌舞伎座に来てもらうにはどうしたら良いのだろうと思いつつこれも歌舞伎だ!がすべての感想です。観てよかった。

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終演後は"ビストロシンバ"で舌鼓を。好きな店です。


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コメント

浩太郎さんへ
ご無沙汰してます。ご観劇ありがとうございます。感想書いて下さって嬉しいです。会いたーい! 飲みたーい!

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