「令和3年初春大歌舞伎初日」
2021年1月 2日
コロナ禍の中、新しい年の初日を迎えました。
今月は藤十郎を偲んでと題して「夕霧名残の正月」を例年の松竹座と違い歌舞伎座にて上演し"扇屋夕霧"を努めます。
昨年11月12日に没した父が、231年ぶりに復活襲名した坂田藤十郎の初代が当てた狂言を現代に甦らした演目です。
初演の資料はほとんどなく一から作り直した作品で舞踊劇としての色合いが濃いい作品です。「吉田屋」と違って夕霧が亡くなった後に伊左衛門が訪ねてくる設定になっていますので、前回の上演から夕霧の登場を夢の中の設定としてその部分を色濃く出しています。
昨年1月の松竹座で努めた時の写真です。
今回は衣装を着付けの裏側や掛けの寸法など前回と多少変えています。
先ほど緊急事態宣言を国に要求というニュースが流れましたが、無事に千穐楽まで努められることを願って歌舞伎座に向かいます。
ちなみにこの扇屋は大阪新町に実在し。曽祖父初代中村鴈治郎の実母妙はその扇屋の娘でした。私の家にも由縁の深い家なのです。
皆様のご来場を歌舞伎座にてお待ちしています。
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