「ご冥福をお祈りします」
2021年12月 2日
吉右衛門のお兄さんとは1986年NHK「武蔵坊弁慶」でご一緒させて頂いた懐かしい思い出がすぐに思い起こされます。TVの「鬼平犯科帳」でもゲストで一度呼んでいただいた事もありました。撮影の合間には必ずスケッチブックを出して絵を描いてらっしやったのが印象的でした。1983年に大学を卒業して舞台に戻ってすぐは忠臣蔵の四段目の残りの諸士や河内山の近習や多く勉強させて頂きましたし、同じB型で色々お話して頂きお兄さんのレベルの高いジョークについていくのに必死でした。その後当時の勘九郎のお兄さんとご一緒する機会が増えてからは播磨屋のお兄さんと舞台でご一緒する機会が減り残念でした。
昨年中村吉右衛門配信特別公演『須磨浦』は映像でしたが画面の前で感動したのをよく覚えています。お兄さんの藝に対する思いが全て詰まっていたように思えました。
偉大な先輩のご逝去は残された後輩たちに大きな責任がかかってきます。今月は父の追善をやらせていただくことでしっかり責任を果たしていきたいと思っています。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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扇雀さん、こんにちは。
一ファンとしても寂しいことですのに、引き継いでいく立場にある方々、同じ演目を経験なさった方々、歌舞伎界の皆様方には、どんなにかお心落としのこととご拝察申し上げます。
藤十郎さん、秀太郎さん、そして吉右衛門さん。
人の一生はいずれ終わるものとはいえ、歌舞伎界の大きな財産を失ったようで、言葉がありません。
しかし、人間が違うから全く同じものはできないにしても、引き継いで大切にしていく方たちがいます。
『曽根崎心中』を楽しみにして南座へ参りますね。
里の秋さん
優しいお言葉ありがとうございます。精神力で乗り越えていかなくてはいけない時があると思っています。